夢だった小学校の先生④
大学3年生の後半ごろ転機が訪れた。東京都で小学校の教員をされている方はご存知だと思うが、東京都では東京教師養成塾(この名前どうにかならんのかな…笑)という制度がある。
小学校教諭として現場でいち早く活躍できる人材を大学4年生の間に育てるというものだ。
簡単に説明すると、大学ごとに枠が決められており、大学内の選考と東京都の選考を通過すると、この教師養成塾に入ることができる。
私はこの養成塾制度を知り、チャレンジしてみようと思ったのだ。
大学内での枠は3枠あり、学内選考はそれぞれの大学で試験内容を決めていいというものだった。
学内の選考は、教員採用試験のような筆記試験、鉄棒(逆上がり、空中逆上がり)、ピアノの弾き語り、面接、論文だった。
実際の採用試験と似ている内容だった。
運良くこの選考に通過し、東京教師養成塾生として入塾することになった。
入塾すると班(10人程度ずつ)に割り振られ、担当の教授もついた。
研修内容は、月に1回程度、東京都教職員研修センターへ行き講義を受け、その後班員とディベートをし、報告書を提出する。
夏に1泊の研修合宿
一般企業への職業体験
授業作りや模擬授業公開
など盛りだくさんだった。
また、それらに加えて1年間配属校で教育実習を行い、月1で研究授業を行った。
またさらにそれらを大学と両立していたわけだから、相当大変だったと思う。
でも教師になりたいという思いが強かった私は、決して苦だと思わなかった。
何より実習校の4年生はとても素直で可愛らしく、週に1度の実習がとても楽しかった。
その後は、養成塾の経験を生かして採用試験も見事合格。
運良く実習していた学校に、そのまま初任者として採用をされた。小学校教諭としてはかなり順調なスタートラインに立ったのだ。